生の音でこころが通い合う糸島の”駅ピアノ”

 

皆さん、“駅ピアノ”をご存知でしょうか。

その名の通り、鉄道駅に置いてあるピアノのことです。

誰でも自由に、好きな曲を好きな時に、演奏して良いのです。

 

近年、定点カメラを置いて一般人が駅ピアノを楽しむ様子を映した番組や、YouTubeでも「弾いてみた」動画が人気を博したりと、ジワジワと人気を集めている駅ピアノ。

 

九州にも、現在確認されているだけで46か所にピアノが置いてあるようですよ!(※ストリートピアノも含みます。)

 

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糸島市の駅ピアノ

さて、時を遡ること約二か月前、私は糸島市に用事があり、筑前前原駅を訪れました。

するとどこからか、ピアノの音が・・・聞き覚えのある、これは『サザエさん』!

 

音を辿っていくとその先には、立派なグランドピアノが。

そしてピアノを弾く男性とその傍らに女性が一人。

 

話を聞いてみると、どうやら(現在は不定期で)駅ピアノを使って、ピアノレッスンをされているとのこと。

 

ふむ、駅ピアノでレッスンなんて聞いたことが無かった・・・!ということで、後日取材をさせていただきました。

 

『itoshima街角コンサート』

この駅ピアノの発起人は、『itoshima街角コンサート』主催で、市内でもピアノ講師もされている村田陽子先生。

 

ストリートピアノの発祥は定かではありませんが、1995年にカリフォルニアの公演に存在していたとの記録があるそうで、そこからジワジワと広がり、日本でも認知度が上がってきました。(ちなみに日本第一号は鹿児島の商店街だそう!)

 

そんな話を聞かれた村田先生。「ぜひ、糸島にもピアノを・・・!」と思われたのがきっかけだそうです。

そこから、駅長への相談、JR九州からの承認・・・そのような流れを経て、ついに2018年11月24日に設置されました。

 

駅ピアノに込められた想い

 

「生の音楽、生のピアノの音に触れる場所を大事にしたい」

 

そのような想いがあると先生は仰います。

 

例えば、ピアノを触ったことがない人、ピアノの生の音を聴いたことがない人、音楽にあまり興味がない人。

お出かけから戻った時、通勤時間の一瞬で、待ち合わせの合間に。

 

どのような人、どのような時でも良いから、「誰でも」「何時でも」ピアノを弾ける環境があったら、という思いから、この駅ピアノは生まれました。

 

すべての人が、音楽に触れられる場所を、きっかけを。そういった想いが込められているのです。

 

駅ピアノでレッスン

ピアノ・レッスンを受けることもできますよ。

(※通常、隔週開催ですが、現在はコロナの影響で不定期開催です。)

 

先生は、糸島市内でピアノ講師をされているピアニスト。

そんな先生の元には、いろんな“弾きたい”人が集って、レッスンを受けているそうです。

なんと、駅長さんもレッスン中だとか!

 

一度も演奏をしたことがない、ピアノに触ったこともない、そんな人でも大丈夫。

弾きたい曲があったら楽譜を持って、駅に足を運んでみてくださいね。

(ご興味のある方は、まずは下記の連絡先へお問い合わせください。)

 

ピアノを弾きたいと思ったら

糸島市は、芸術家や作家も多く、文化的風土の高い街。

そんな糸島市の「町おこし」の一環でもあると先生は仰います。

 

コンサートやレッスン室と言った、普段ピアノに触れない人にとっては異次元である場所でなく、駅という生活の場に置くことこそが重要で、ゆくゆくは生活の場で音に浸れる街づくり、そしていつかは筑肥線の駅すべてでピアノを楽しめる『音楽鉄道』を作りたいという夢もあるそうです。

 

 

ピアノを弾きたくなったら、触ってみたくなったら、ぜひ筑前前原駅に行ってみてください。

入場券を買わなくても、駅員さんに一言申し込んだら弾いても大丈夫。

 

弾きたい人の為にあるピアノ。今一番“弾きに行ける”ピアノかもしれません。

 

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