関さば・関あじ
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関あじ・関さばといえば今や大分県を代表する全国ブランド。
一般のアジ・サバとはひと味もふた味も違う高級魚。
瀬戸内海と太平洋の波がぶつかり合う、豊後水道の荒波の中で運動量が豊富になり、身が引き締まってプリプリとしたマアジとマサバのことを言います。旬の時期は脂がのり最高に美味しいと言われ、大変人気があります。関あじは旬が3月~10月、関サバは10月~3月と言われており、一般のアジ・サバに比べると旬の長さは圧倒的です。
大分市の中心部から車で約50分、対岸に愛媛県の佐田岬を望む佐賀関半島の突端にある港町、「佐賀関」が関あじ・関さばのふるさとです。佐賀関半島と愛媛県の西端にある佐田岬に挟まれた豊予(ほうよ)海峡は、潮の流れが速いことから「速吸の瀬戸」と呼ばれる日本有数の好漁場。速吸の瀬戸は狭く、ここで外海と瀬戸内海の異質な水は激しくぶつかり合い、豊富なプランクトンが発生します。速い潮流で身の引き締まった旨い魚に成長します。また、海底も複雑で魚の絶好のすみかとなっています。
しかし、この漁場でとれるアジ・サバが、すべて関あじ・関さばと呼ばれるわけではありません。「一本釣り」であること、取引が「面(つら)買い」であることが関あじ・関さばと呼ばれる条件なのです。いずれも品質を保つ工夫です。
漁師さんによって一匹、一匹釣りあげられる「一本釣り」。漁師が直接魚に触れることがなく、網で獲る方法のように水揚げ前に魚が死んだり傷ついたりすることがありません。佐賀関の組合員の漁師さんだからこそできる一本釣り。速い潮流での一本釣りはきわめて熟練した技術が必要です。釣られた直後、そのまま船内のいけすに放たれ、一本釣りで大切に釣り上げられるため、いい状態で生きたまま港まで持って帰ることができるのです。
釣り上げる際のえさにも関あじ・関さばの称号を得るための決まりがあります。まき餌は使用されず、漁師さんが手作りで作る疑似餌が主に使われ、ゴカイの使用だけが許されています。
そして「面買い」。生け簀で泳いでいる魚を見て値段を決めるという方法。
直接触れることなく、測りに載せないため魚が暴れることもなく、魚を極力傷つけないよう最大限の配慮しているのです。その他にも水槽に入れる魚の数を制限したり、性質の違うアジとサバを同じ水槽に入れないなど、品質の管理に細心の注意が払われています。
上記の条件を満たしたもののみが関あじ・関さばとしての称号を得ることができ、市場に出ることができます。
関さばは、金色かかった体色、腹に線が入っているのが見た目の特徴。
関あじは、金色がかっていて頭が小さく尾が大きめなのが見た目の特徴。
佐賀関の近郊には関さば・関あじを味わうことのできるお店も多くあり、特に旬の時期の刺身はその味に感動を覚えること間違いないでしょう。